ここまでは目に見えるプラスチックの話を書いたけれど、ここでは「マイクロビーズ」について。
洗顔料や歯磨き粉に入っている粒々のことで、直径1㎜にも満たないため、下水処理場のフィルターをもすり抜けて、川や湖へ流れ込み、そして海へと流れる。
どの大きさのプラスチックも同様に、水中を漂う危険な物質、例えば、ダイオキシンやPCBなどが付着しやすいそうだ。目にも見えないこのマイクロビーズは、魚が餌を飲み込むと同時に胃の中に入れてしまう。有害物質の毒性は消化器官から体内へ吸収され、やがてその毒性を発揮することになりかねない。その魚を食べた他の生物へも有毒物質は連鎖されていくことになりえる。最終的には人体への悪影響も出てくるのかもしれない。
その危険性が明らかになり始めた数年前、世界中の化粧品会社や製薬会社の中にはマイクロビーズを使わないよう自制する会社も出始め、 各国の政府も法的に規制をしようかという議論を始めた。
ニュージーランドで化粧品にマイクロビーズを使用することを2018年7月に禁止する方向であることを発表した。
Make-up products containing tiny plastic microbeads to be banned by Govt
http://www.nzherald.co.nz/nz/news/article.cfm?c_id=1&objectid=11783097
イギリスでも、
Plastic microbeads to be banned by 2017, UK government pledges
http://www.bbc.com/news/uk-37263087
アメリカでも、
US bans microbeads from personal care products
https://www.chemistryworld.com/news/us-bans-microbeads-from-personal-care-products/9309.article
お隣韓国でも、
Microbeads to be banned in cosmetics products
http://www.koreaherald.com/view.php?ud=20160929000753
別のお隣台湾でも、
Taiwan to ban microbeads from personal care products
http://focustaiwan.tw/news/asoc/201606080013.aspx
では、日本はどうなのだろう。
Japan lagging behind global move to restrict microbeads to protect planet's oceans
http://www.japantimes.co.jp/news/2016/10/18/national/japan-lagging-behind-global-move-restrict-microbeads-protect-planets-oceans/#.WK5r83_qHIU
「日本、地球の海を守ろうとマイクロビーズ規制の世界規模の動きに遅れを取っている」
おいおい・・・
あるマイクロビーズ研究者の言葉では、海水はマイクロビーズのスープのようだ、と。
そんなマイクロビーズスープの海の中、泳いでみたり、またそんな海からとれる魚やエビやカニをたらふく食べてみたりしている?!
でも、現状を無視しているメディアばかりではなく、NHKではクローズアップ現代で2015年10月にマイクロプラスチックの危険性を特集し放映しているし、
http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3725/1.html
ライブドアニュースでも2015年12月の記事が残っている。
http://news.livedoor.com/article/detail/10910181/
つまり情報はないわけではない。
たとえ少なくても、質の良い情報は探せば存在する。
そういった情報を集めつつ、私たち市民一人ひとりも、私たち自身の健康を守るために、時には行政やメーカーへ厳しい意見を訴えていくことが必要なのではないかと思う。
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